ロンドンしゃくなげ会

ロンドンしゃくなげ会とは、英国在住の福島県に所縁のある人々の構成されており、故郷との絆、人と人との絆を大事にしているとても暖かい会です。定期的に会を開いておりますので、参加希望の方は、ぜひ、ご連絡ください。

英国国会議事堂にて起き上がりこぼし展

2014年7月7日、イギリス国会議事堂、ウェストミンスター宮殿内の、Upper Waiting Hall にて、「起き上がりこぼし展」が開催されました。この展示会は、イギリス議会の協力のもと、ロンドン市内のホーランドパークにある「福島庭園」の開園2周年記念行事として、在英福島県人会“ロンドンしゃくなげ会”の主催で企画され、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復旧・復興に取り組む福島県の姿を発信するイベントで、世界遺産のウェストミンスター宮殿で英国以外のイベントが行われるのは今回が初めてのこととなります。

 

この「起き上がりこぼし展」は、7月7日(月)~11日(金)まで開催され、安倍総理大臣はじめ、イギリス在住のミュージシャン葉加瀬太郎さん、布袋寅泰さん、女子柔道の塚田真希選手、サッカーの香川真司選手、吉田麻也選手や、 Lord Howell、Frances Osborne(英財務大臣夫人)、マレーシア・プリンス等、制作者65名が絵付けした起き上がり小法師を、福島復興の写真やパンフレット、福島民芸品、特産物等とともに、「不変」「破壊」「想像」のコーナーに分けて展示しています。

東日本大震災から3年経った今も、被災地では多くの人たちが避難生活を続けており、福島第一原発の廃炉に向けた作業では、いくつもの壁が立ちはだかっています。 同時に、震災発生当初から今日まで住民が懸命に助け合うなど、復興に向けた努力が続いています。 ロンドンしゃくなげ会では、毎年、数万人の来場者が訪れる、イギリス最大の日本の祭りである“ジャパン祭り”にて福島県産の農作物の食の安全を訴えるなど、震災以来いくつもの復興支援活動をしてきました。

 

会場に立ち寄られた、当展示会の発起人の一人でもある、Lord Howell議員は、起き上がり小法師に絵付けをしながら、「福島の歴史あるシンボルでもある起き上がりこぼしを、このイギリスの歴史ある国会議事堂内で展示することが出来てとても嬉しく思います。福島を想う、イギリスを初め、日本やヨーロッパ中の芸能、スポーツ、音楽、デザイン、アート、ミュージカルといった様々な業界の著名人がこの展示会に寄せて作ってくれた66体の起き上がりこぼしをぜひたくさんの議員にも見てほしいし、これをきっかけに被災地のことを皆が忘れないよう、被災地を想うきっかけになればいいと思います。」とおっしゃられていました。

 

この*66体の小法師は、当英国議事堂、7月25日〜28日にロンドンにて開催される“ハイパー・ジャパン”にて展示された後、日本へ渡り、福島民報社が県内各地で展示し、最終的には福島県庁に展示され、一般の方々に公開される予定となっており、この「起き上がり小法師」たちが、未だ被災しておられる多くの方々に、世界中からの福島への想いを届ける事になればと思っています。

 

*65名の制作者の方々が絵付けをした小法師のうち、2体がセットになっている小法師が1ペアあるので、小法師の合計数は66体となっております。


起き上がりこぼし展@ハイパージャパン

7月25日(月)イギリス、ロンドンのアールズコートにて、日本文化を伝えるイギリス最大級のイベント、HYPER JAPANの初日が始まり、在英福島県人会による、起き上がりこぼしの展示会も当会場にて行われました。

  

起き上がりこぼしの絵付けに参加された、Mayaさん(21)は「日本には行ったことはないけれど、少しでも寄付をしたいと思い、起き上がりこぼしの絵付けを娘としました。起き上がりこぼしの由来も聞く事ができ、被災地の皆さんのネバー•ギブアップの精神に少しでも力になればと思います」と話してくれました。

 

London在住の大学生の、Amarさん(20)、Diyaさん(21)は、「たまたま起き上がりこぼしのブースの前を通りかかり、絵付けをしようと思いました。福島の伝統工芸の起き上がりこぼしに絵付けして、その募金を福島にHYPER JAPANのイベントにも、このようなブースがあると皆が被災地の事を忘れず、イギリスの地から福島への想いを届ける事ができるなんて、私たち自身も嬉しいです」と、福島への想いをこめて絵付けをしてくれました。

 

同日12時から始まった、起き上がりこぼしのブースには、100名を超す方々がこの起き上がりこぼしに絵付けをしてくださり、数時間後には100体の起き上がりこぼし(1体2ポンド)が完売し、ドネーションも含めて、約300ポンド(約6万円)の寄付が集まりました。

 

在英福島県人会の満山喜郎会長は、「こんなにたくさんの方が起き上がりこぼしの絵付けをしてくれるとは思わず、嬉しい限りです。絵付けをしてくれた子供達に福島の話をする度、親子で熱心に話しを聞いてくれ、また絵付けをしなくても福島の為にと寄付をしてくれる方々もいて、皆が福島を想ってくれる姿に感動しました。」と話していました。

 

林景一駐英全権特命大使は、「国会議事堂イベントに引き続き、HYPER JAPANにおいても、こんなにも予想外のたくさんの外国人の方々が絵付けに参加してくれて、起き上がりこぼしの反響の大きさに驚いています。」と笑顔で応えてくださいました。

 

 

HYPER JAPANは、7月25日(金)〜27日(日)の3日間で、8万人以上の人手を見込んでいます。